平塚署の2人の刑事は、直ぐ近くの、スイミングスクールを探した、途中歩いていた男性に聞いてみた
「すいませんが、この当たりにスイミングスクールはありませんか?」
「あぁ、それなら、この通りを、暫らく行った、右側にあります」
「どうもありがとう」
そう言って、車を走らせると、右側に「西岡、桜ヶ丘スクール」と書いた看板が見えた
「あぁ、ここだな」
助手席に居た、刑事がそこの前で降りて、1人で中に入って又、直ぐに出て来て
「駐車場に止めていいと許可を貰ったよ」
そう言って、警察車両は敷地内の駐車場に止め、2人の刑事は正面入り口から、中に入って行った
「こんにちは、すいません平塚警察ですが」
と改めて、警察手帳を出して
「こちらの責任者の方に、お話を伺いたいのですが?」
「はい、今、呼んで来ますので」
と言って、その男性は事務所でもあるのか、2階の階段を上がって行った、その後直ぐに50代くらい
の男性が降りて来て
「どうも、お待たせしました、私が、ここの責任者の清川浩です」
「あぁ、どうも、実はこちらの生徒さんで広中幸子と言う女性52歳ですが、8月7日の夜、この近くで
ある事件がありまして、その事件に関係があると警察は見ていますので、事件当日の夜、8時から
9時の間、その広中幸子が言うにはここのスクールに来ていたと言う事ですので、その事が間違い
無いかを伺いたいのですが?」
「分かりました、今、調べて報告しますので、こちらでお待ちください」
と、その責任者は刑事2人を、応接室に案内した
2人は部屋に入って、ソファーに座って待っていると、その後、女性がお茶を持って来てくれた
「あぁ、どうもすいません」
10分、ほど待っただろうか、さっきの責任者が入って来て
「お待たせしました、皆に聞いた処、2人の彼女の友人と思える方が、確かにその日は来ていました
と言う証言をしていましたので、間違いないと思います、又、内の出勤票にも彼女の印が押してありま
したので」
「そうですか、ではその友人2人の方に、我々が話を聞く事にしますので、そこに案内してください」
「そうですか、では、ご案内します」
そう言って、責任者は先を歩いた、刑事はその後から付いて行った、責任者は
「こちらの山村さんと、野瀬さんの、お2人です」
と責任者は紹介してくれた、警察は
「すいません、お手数掛けますが、広中幸子さんは8月7日の夜、8時から9時に間違い無く、ここに
居た事は事実ですか?」
「はい、何時も、一緒に泳いで居ますので」
「彼女がたとえば、トイレに立った時も、気が付きますか?実は今気が付きましたが、ここは裏口の
ドアーですね、ここから出れば、外に出られるんではないでしょうか?」
責任者は
「はい、確かに正面の入り口で印を押せば、後は正直、何時にここの出口から、お帰りになっても
自由ですから」
すると刑事は、2人の女性に
「当日、彼女が早く帰ったとか、一旦、途中で居なくなったというような事は、本当にありませんでした
か?」
「いや、そこまでは、見ていませんから、私達も泳いでいる時は、気が付きませんし、速く帰る事も
あると思いますが」
「と言う事は、事件当日、広中さんは正面入口で、印を押してから、皆さんと顔を合わせた後で裏口
から出て、この近くの春日野中学校の前の中村礼子さんの自宅の前で、彼女を刺して、又、ここに
戻って来た事も、考えられますか?」
と、刑事は責任者に聞いた
「はい、そうする事も出来ると思いますが」
刑事は、同じ事を、2人の女性にも聞いた
「でも、広中さんが、どうして、その女性を、刺さないといけなかったんですか?」
「それは、警察の守秘義務ですから、言えませんが、ではもう1度伺いますが、貴女達は初めに
弘中さんを見ただけで、最後まで見ていた訳では無いのですね」
「いや、帰りにも、会ったように思いますが?」
「そうですか、彼女はそれでは、一旦、ここのドアーから出て、また戻って来たと言う事になりますね
どうも、お手数掛けました、責任者の方、すいませんが、これから内の鑑識官が来て、鑑識業務を
行いますので、承知しておいてください、時間は掛からないと思います」
そう言って刑事は警察無線で署に連絡を取った、また、別の刑事は広中幸子の自宅に行き任意同行
を彼女に求めて、彼女を署に連行し、取調べが始まった
「広中さん、貴女は8月7日の夜、8時前にスイミングスクールに行き、正面の受けで印を押して入り
そのまま、皆と顔を合わせた後、裏口から出て、あらかじめ置いていた自転車の荷台に洋服と包丁を
用意して貴女は中村礼子の自宅に行き、彼女の帰りを待った、そして彼女を刺した後、又、自転車
でスクールに戻って、水着に着替えると皆と顔を合わせて、何食わぬ顔で泳ぎ、自宅に帰った、と
我々は思うが、何処か間違ってるかな」
と、刑事は説明した
広中幸子は、もう任意同行の時点で観念していたのか
「間違い、ありません、私が責任の義務違反をした中村礼子に娘の仇を取ったんです」
「しかしお母さん、それは少し違うでしょう、中村礼子さんは、直接貴女の娘さんに何か悪い事をした
のですか?、むしろ彼女達と別々な行動を取った、お嬢さんが皆と離れ過ぎた為に起きた事で、責任
は中村礼子さんには無いと思いますよ、娘さんが離れ過ぎたのが男達の目に留まった結果でしょう
中村礼子さんこそ、被害者ではなかったのか、とさえ私は思いますよ」
そう言って、刑事は、彼女の前で逮捕状を読み上げた。
(完)
「この小説は全て、架空の物語です」